2017年3月23日木曜日

おすすめ漫画①

『ハイガクラ』 

著:高山 しのぶ
ゼロサムオンライン連載中
現在10巻まで発売中 17/3/23現在

時代背景:現代、中華系アジア
題材:山海経の神々や妖怪

八百万の神々が存在した世界で、世界を支えていた四凶が他国へと逃げ去ったことにより、
世界は神を失ってしまう。
四凶の代わりに世界を支える人柱となった育ての親を解放するため、
異国の神を連れ帰る仕事である歌士官となった一葉。
歌士官は踏々歌(とうとうか)と呼ばれる舞と歌からなる式を神に奉納し、
斎と呼ばれる玉に宿り移ってもらうことで、国にその神を連れ帰るのが仕事だが、
一葉は地霊すら持ち帰ることができない落ちこぼれだった。

以下、ネタバレ含む内容になります。



山海経にでてくる中国の神や仙人などの有名な名前を使った、
オリジナルの中華系のファンタジーのようです。
メインとなる職種である歌士官は、
RPGでいうところの召喚士とか魔物使い系な感じで考えていいと思います。

基本的にシリアスな話となります。
話の帰結や転換などで挟まれるギャク要素も多くあるのですが、
物語が進むにつれ明される真実が割と重く、雰囲気が最初と比べるとやや暗い感じになってます。
食事シーンが1巻に1回以上あるのが特徴的で、日常のほのぼのとした雰囲気も
大事にされています。

キャラについては、主人公の一葉から正体不明であり、
さらに従神である滇紅も正体不明(記憶喪失)という先が怖いキャラつけになってます。
従神である華果と流などの潔斎後のちんまい姿は、
見た目と言動が相まって非常に可愛いらしく癒されます。※正体は考えてはいけません。

戦闘も割と多めで、流血や欠損の描写も多々あります。
リアルなグロさはないのですが、そういうのが苦手な人には不向きな内容になってます。
たまに何をしているわかりにくい描写もありますが、
演出が濃いというか力強い感じがいいと思います。

一葉達の住む国は、日本海あたりの海の下と空の上に隠されて存在していて、
四柱に四凶を封じその力で国を支えることで存在しており、
その国に住む人は環境の違う外国(そとつくに)では生きられないため、
その国土に固執する必要があり、逃げ出した四凶を連れ戻し国の崩壊を防ぐ必要があるようです。

この国の成り立ちについての真実が8.9巻で明かされていますが、
四凶達がしたいことの全貌が見えていないせいもあり、
龍王の目的もわからないことから、そのうちに秘めている野心が怖いところです。

主人公である一葉の正体も8巻で明かされ、
人に情を持たないはずの白豪がなぜ一葉を護っていたかが語られました。
一葉にとってはかなりショックだったんだろうと思いますが、
そこに情がないとは思いたくありませんが、今後の二人の関係がどうなるのかとても心配です。

敵の正体と目的がまだ完全に見えてない状況で、
味方同士の不信がどう物語に影響していくのか楽しみな作品です。


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